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都議会レポート

都議会リポート 平成23(2011)年10月

二〇二〇年五輪招致を決議!
首都高の料金は見直し、変更に!

 
 平成二十三年第三回都議会定例会が、十月十八日に終了しました。
 本会議最終日には、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会の東京招致に関し、自民・公明との共同提案で決議案を提出し、可決しました。
 また、首都高速道路において、料金圏を撤廃し対距離料金制を導入するなどの料金変更やその他事業計画の変更に関し、同意の議決が行われました。
 都民の皆様には、本リポートにて私たちの政策と質疑の結果をご覧頂き、ご意見を賜りたく、お願い申し上げます。

 
 
自民の議長不信任提出で
議会混乱!
  
 
   本定例会は、会期を十一日間延長するという異例の議会となりました。これは、自民党が民主党から出ている議長の辞職を求め、議事の協議に応じなかったためです。
   都議会民主党は、本会議討論のなかで「これまでの自民党の党内事情による議長二年交替を、『慣例』と称して我が党に押しつけようとして、協議を延ばし、挙げ句、自民党の抵抗で審議の進まない新銀行東京と築地市場の両特別委員会の責任までも議長に押しつけるのは全く納得いかない」旨反対意見を述べました。
   今回、自民党の提案した「議長の不信任」が、都議会史上初めて可決されてしまいましたが、私たち都議会民主党は、都民の視線から、引き続き、都政改革に取り組んでいく決意です。
  
 
 
 
  オールジャパンで
  オリンピック招致を!
  
 
   「なぜ二〇二〇年オリンピック招致を目指すのか」、その意義の一つとして石原都知事は「日本再生の原動力となる」と述べました。オリンピック・パラリンピック開催という一つの目標に向かって東京が招致に挑むことが、一九六四年の東京オリンピックが戦後復興の原動力であったのと同様、大震災の国難にある現在の日本に活気を与える絶好の機会となります。
   しかしながら、二〇一六年招致のようなトップダウンで政治色をまとった招致であってはなりません。私たち都議会民主党は、前回の招致で指摘した様々な課題が二〇二〇年招致ではクリアされるのか問い質し、都民・国民に対する招致意義の十分な浸透、招致活動経費の圧縮、広告代理店等との契約方法の改善、オリンピックスタジアムの新設ではなく既存の国立霞ヶ丘競技場の活用、計画委員会の情報公開の徹底などを求めました。都の回答には不十分な点もありましたが、こちらが提示する主な要求に応じたため、招致決議を提出し、賛同しました。
  
  
 
 
  首都圏高速道路料金は
  料金体系の統一化を!
  
 
   今定例会では、首都高速道路株式会社が行う首都高料金など事業計画の変更について、都議会に同意の議決が求められました。
   料金圏制度を撤廃し、新たに対距離料金制度を導入するものです。激変緩和措置として様々な割引制度の導入も図られてはいますが、都議会民主党は、安易な値上げではなく会社の経営努力などによる収益性向上を求めています。
   今回は、将来的な道路会社の垣根を越えた首都圏全体での料金体系の統一化を目途に、渋滞緩和、利用改善を図るための第一歩と捉え、首都高速道路の事業計画の変更に同意しました。
  
  
  
  
  
  
  自公が議会のチェック機能放棄
  新銀行・築地特別委を廃止
  
 
自民・公明などの石原与党が、都議会で多数派を形成したことで、十月七日の本会議最終日で、新銀行東京と築地市場の両特別委員会の廃止が決定してしまいました。
   新銀行問題は、旧経営陣に対する裁判も継続中で、巨額の赤字を招いた原因や責任の所在も明らかになっていません。また、築地市場の移転問題は、移転先の安全性も確認されておらず、関係者の合意も得られていません。
   石原都政の暴走や誤りをただすのが都議会の役割のひとつですが、こうしたチェック機能をあえて消滅させてしまう自民・公明の姿勢は、議会の自殺行為でしかありません。
   私たち都議会民主党は、引き続き、是々非々の立場から、石原都政を厳しくチェックしていきます。
  
 
  
 
  巨大地震の暫定想定で
  防災への確固とした姿勢を示せ
  
 
   都は、東京の防災対策における被害想定でマグニチュード七級の大正期の関東地震や首都直下地震を想定していますが、江戸の元禄期に起きた関東地震は、マグニチュード八・一の大きさで、東京湾内に二メートル、大島に十メートルの津波を起こし、大きな被害をもたらしました。
   都議会民主党は、都がマグニチュード八級の元禄型関東地震の再来を想定し、国に先駆けて暫定想定を行い、都民の皆さんに、都の防災への確固とした姿勢を示すべきと訴えました。
   都は、被害想定の地震を、都防災会議の地震部会で適切に決定していくと答弁しています。
   都議会民主党は、今後も防災対策に一層取り組み、東京を災害に強い持続可能な都市としていきます。
  
 
 
 
  広域防災から東京湾岸の
  石油コンビナート対策を
  
 
   大震災によって千葉県臨海部の液化石油ガスタンクが倒壊、火災を起こし、周辺住民が避難する事態となりました。東京湾岸には石油コンビナート区域が広がり、湾内に石油などの危険物が流出した場合、緊急物資の輸送などが阻害される懸念があります。
   都議会民主党は、広域防災の視点で、石油コンビナートなどの防災対策を、国や県市、事業者と連携して取り組むべきと求めました。
   都は、国の対策取りまとめを踏まえ、九都県市で緊密な意見交換を行い、対策の更なる充実を国に働きかけると答えています。
   
  
  
  
  「減災」の視点で
  複合災害対策を推進せよ
  
 
大震災で想定を超える津波被害などが発生し、防災対策の再検討が進められています。東京においても、大震災と津波、満潮、台風の高潮が重なり、東京東部のゼロメートル地帯に浸水する複合災害の発生が懸念されています。
   都議会民主党は、万が一の際に、被害を最小限に抑え込む「減災」の視点で、早急に対策を推進していくべきと求めました。
   都は、複合災害の被害を最小限に抑止する対策が必要であり、迅速かつ的確な情報提供や避難誘導体制の整備など、対策を一層充実させることにより、減災に取り組むとの答弁を得ました。
  
  
  
  
  
  都民の防災意識を
  風化させない取り組みを
  
 
   震災後初の防災の日には、多くの自治体で防災訓練が行われましたが、多くの都民が参加し、防災意識を向上させる取り組みとするには未だ十分ではありません。
   都議会民主党は、災害に強い持続可能な都市東京をつくるためには、より多くの都民が、防災意識を高め、平時の訓練に参加すること、地域コミュニティによるネットワークづくりを進めること、そして行政と防災体制の確立に取り組むことが重要と考えています。 そこで住民による地域オリジナル防災マップ作りの推進を区市町村に促すことを事例に、都民の防災意識を高め、地域防災力の向上に一層取り組むべきと求めました。 都は、都民の防災意識が高い時期を逸することなく、区市町村と連携し、自助、共助の取り組みを活性化させると述べています。
 
 
 
  
  東京は低炭素型
  高度防災都市を目指せ
  
 
これからの東京は、先の東日本大震災の経験も踏まえつつ、低炭素型で、かつ高度な防災都市づくりを目指すべきと考えています。 そのために、地域分散型エネルギーシステムの導入促進、再生可能エネルギーや未利用エネルギーも含めた電気及び熱エネルギーのベストミックス、全体最適利用を推進することが求められます。
   石原知事は、環境負荷の少ない百万キロワット級の高効率の天然ガス発電所の整備に向けて検討を進めていること、六本木ヒルズにおいて新しい範を示した、地域分散型の発電の導入に向けた具体的な検討を新たに開始していることに触れ、「こうした実践的な行動により、電力の安定的確保に向けた都独自の取り組みを進め、我が国における環境エネルギー政策を牽引していく」と述べています。
  
 
 
 
   八ッ場ダム事業再検証は
  最新水需要予測の採用を
  
 
   九月に関東地方整備局から八ッ場ダム建設事業検証結果の案が示され、治水利水の両面で八ッ場ダム案が代替案に比べてコストが安く、最有力案というものでした。 しかし検証の中身を見ると、「予断を持たずに」客観的、科学的に八ッ場ダムの是非を検証するはずであったものが、事業継続の結論が先にありきの検証になっているように感じられます。
   都議会民主党は、事業の前提となる水需要予測が今から八年も前に出されたものであることから、直ちに最新の水需要予測の結果を採用するように主張。都は今年度内に策定する水道施設の再構築に向けた基本構想の中で示すと答弁しました。また政府に対して、都が新たに出す水需要予測結果を八ッ場ダム事業検証のための判断材料として採用するよう求めました。
 
 
 
  
  都内地域冷暖房施設に
  発電機能の導入を
  
 
   地域分散型の発電機導入のための手法の一つとして、既存の地域冷暖房施設への発電機能の導入が考えられます。熱供給にあわせて電気も供給することで、災害時は業務継続、平常時は省エネルギーや低炭素化、電力負荷の平準化等への貢献が可能となります。
   現在、発電と冷暖房機能を備えた地域冷暖房施設は都内に十二か所しかありません。
   都議会民主党は、都内の地域冷暖房施設への発電機能の導入に対する後押しが必要と主張。都は「地域内に発電で生ずる大量の排熱を有効に活用できるホテルや病院など、熱需要の大きい施設の立地が要件となる」とした上で、「エネルギー有効利用計画制度を活用し、事業者との調整を進め、地域のエネルギー特性に応じた施設整備を進める」と答えています。
 
 
  
  強い日本を創れ!
  産業力強化と雇用対策の充実求める
  
 
都議会民主党は、東京の国際競争力の向上に向けて、外国企業の本社機能を東京に誘致・集積することを提案。その実現のための規制や税制・財政等の優遇措置を盛り込んだ「アジア・ヘッドクオーター特区」の指定に向けた取り組みを求めるとともに、政権与党の会派としての積極的な姿勢を表明しました。
   また、雇用対策では、国の第三次補正予算が議論されるなか、年末・年度末の雇用創出が図れるよう、適確かつ迅速に実施していくべだと主張。これに対して、都は「さらなる雇用創出が可能になるよう、適確に対応していく」と前向きな姿勢を見せています。
 
  
 
  
  犯罪被害者支援条例の制定が
  都の対策を推進する
  
 
平成十五年、石原知事は「犯罪被害者支援は本来国が対応すべき問題だが、都としても条例も含め、国や区市、民間団体と相談、協力して、考慮し、支援活動を推進していきたい」と述べています。それから八年、山形県や神奈川県など各県では被害者支援に特化した条例が制定されています。  都議会民主党は、都内での犯罪被害者支援施策の周知が十分に進まない中で、都の姿勢を示すためにも、改めて犯罪被害者支援条例の制定が必要だと都に求めました。 知事は、被害者に具体的な支援を迅速に行うことが重要で、被害者の人権を守るため、都の支援計画に基づき実効ある施策を積み上げていくとして、条例制定には触れませんでした。
   そこで都議会民主党は、条例提案を視野に準備を進めていきます。
  
 
 
 
  性犯罪被害者ワンストップ
  支援センターを設置せよ
 
  
   都における性犯罪の認知件数は、平成二十二年に強姦が百六十件、強制わいせつが八百九十一件となっています。また、全国の強姦被害者のうち未成年者の割合は四十二・四%であり、被害者への適切なケアも非常に重要な課題です。 現在、国では愛知県内で性犯罪被害者の支援拠点を設置するモデル事業を行っています。
   都議会民主党は、性犯罪被害者ワンストップ支援センターを都内に設置し、被害者に総合的支援を行う必要があると訴えました。
   都は、性犯罪被害者支援を迅速に行うことは大変重要であり、国の検討状況も見据えながら、必要な検討を行うと答えました。
  
  
 
  
  がん対策推進のため
  計画・施策の見直し・強化を
  
 
   自分や家族ががんになった時、適切な選択に基づく医療で、がんを克服、あるいはより良い最期を迎えるために、すべての人が納得できる医療、サポート体制を目指す必要があります。
   東京都がん対策推進計画は、検診受診率五十%以上、七十五歳未満のがん死亡率二〇%減少など、具体的数値目標も多くあり、意欲的と評価できます。
   しかし、その進捗状況は、五大がん全てで検診受診率三割台、死亡率九・三%減少で、改善はしているものの課題があります。
   そこで、計画も折り返し地点であることから、計画・施策を見直し、強化拡充が必要であると主張しましたが、都は、引き続き計画に基づく施策を実施し、国の見直しを踏まえ検討するとのみ答弁しました。
  
 
 
 
  放射能災害対策、
  災害時の医療を積極的に
 
  
   全国各地の原発立地自治体には、国事業によって原発事故対応のための医療が確保されてきましたが、原発事故、放射能災害が現実となった今、原発立地道府県だけでなく、都も医療体制の確保について、積極的に検討する必要があります。
   また、遠隔バックアップや広域医療搬送調整等に関わるネットワークについても、今回の震災時に機能した事例を参考に、積極的に検討すべきであると質しました。 都は、国が対処すべき課題であり、国の検討状況を注視すると答弁するにとどまりました。
  
  
  
  
  食品検査体制を強化し
  保護者の不安解消に努めよ
  
 
   福島第一原発事故による影響で、農林水産物から放射性物質が検出されました。暫定規制値を超えた物は出荷停止となっていますが、給食に規制値を超えた牛肉が使用されたことが判明しました。
   そこで、食品の安全に対する信頼が揺らぐ中で、安全な食品の流通・消費のためにも、食品検査体制の強化が必要であると、都の見解を質しました。
   また、学校・幼稚園・保育所等の給食については、食材の放射能検査等を実施する区市町村への支援や、食材産地の公開、栄養士等への必要な研修の実施などを求めました。
   しかしながら、都教育庁は「教職員に対する正しい知識の付与など、適切な情報提供に努める」との答弁にとどまっています。
  
  
 
 虐待防止対策
  養育家庭制度の充実強化を
  
 
里親が虐待で里子を死亡させた疑いで逮捕されました。この事件の全容は不明ですが、幼い命が失われることを防げなかったのは事実であり、里親の孤立化防止、支援体制作りが必要です。
   社会的養護を必要とする子どもの中には、虐待や発達障害などを理由とする者が増加しており、養子縁組を前提とせず養育する里親の認定研修の日数増、委託後の研修や家庭訪問、面談などの充実・強化が必要であると主張しました。
   都は、研修や家庭訪問の実施方法や内容を点検し、必要な方策を検討すると答弁しました。
  
  
  
  スクールカウンセラーの質向上と
  副校長の多忙解消を
  
   スクールカウンセリングは週に一回程度の予約制で、相談したい時に対応してもらえないなどの課題があり、相談体制を早急に充実させる必要があります。そのため、現在の主な相談スタイルである一部の子どもを対象とした事後対策型の心理臨床的な問題のみの相談ではなく、米国で実践されているような全員の子どもを対象として、学業や進路、個人・社会的発達など総合開発的な相談体制を取り入れるよう求めました。都教育庁と見解不一致に終わりましたが、今後も引き続き強く訴えていきます。
   また、小中学校の副校長の多忙感に関して、依然として解消されていないため、早急な対応を求めました。都教育庁は、現在実施されているモデル校での校務改善の取り組みを年度内に検証し、全公立小中学校に広めると答えました。
 
 
 
  
  特別支援学校併置校の
  大規模校化に向けた対応を
 
  
   都の特別支援教育推進計画により、異なる障害種別を併置する特別支援学校が今後増えていきますが、併置化によって大規模校化し、それに対応した教職員や施設の確保が重要な課題となってきます。
   来年四月に併置校として開校予定の府中けやきの森学園では、児童生徒が計画時の推定より約百名増の約四百五十名の大規模校になり、早急な対応が必要であることを訴え、教育長は大規模校における教育の質の充実のため、適切に対応するとのみ答弁しました。
  
 
  
  
  都議定数の見直しへ
  あり方検の設置を決定
 
  
   都議会では、九月十四日に民主・自民・公明・共産などとの合意により「都議会のあり方検討会」を設置することが決まりました。
   これは、都議会民主党が強く要求していたもので、今後、各会派間での活発な議論が期待されます。
   私たち都議会民主党は、マニフェストのなかでも「都議会の定数を見直し、一票の格差を是正します」と掲げており、今回の検討会でも、都議定数の見直しはもとより、通年会期など議会機能の強化、開かれた都議会、都議会での税金の使われ方など、議会改革に徹底的に取り組んでいく決意です。
 

 

 

 

 


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